実は万能だった!?キハダの魅力をご紹介します。

キハダとは?

みなさんは、「キハダ」という植物をご存知ですか?
キハダは、ミカン科キハダ属の落葉高木で、その名の通り、内樹皮が黄色をしているのが特徴の植物。
古くから、「黄檗/黄柏(オウバク)」という別名で、胃腸薬や外用の消炎薬として用いられてきました。
私たちの住む小谷村でも、古くから栽培と樹皮の採取が行われてきた植物なので、村内を見回すと様々なところで、この「キハダ」の木を見つけることができます。

気になる「キハダ茶」のお味は?

「キハダ」と聞くと、漢方などのイメージが強いのか、苦いというイメージを抱かれる方が多くいらっしゃいます。
確かに、樹皮に含まれている成分「ベルベリン」は、強い苦味が特徴なので、樹皮を使った漢方薬などは、苦い印象が強いですよね。

では、私たちが作っている「キハダ茶」の味は、どうでしょうか?
魔女の野草茶では、キハダの樹皮ではなく、実を使ってお茶を作っています。
キハダは、ミカン科の植物なので、キハダの実で作ったキハダ茶も、柑橘系の香りが広がる、爽やかな味わいです。
ただし、煮出し過ぎてしまうと、苦い成分が際立ってきてしまうので、苦味が苦手な方は、煮出す時間を調節して20分程度に出したところで、一旦味を確認するのがおすすめです。一方、苦いのが好きな方は、長時間煮出して召し上がってみてくださいね!

ちなみに、個人的には、このキハダ茶の味はとっても好み♪
「キハダなんて苦そう!」
と思わずに、一度飲んでいただきたい野草茶です。

キハダ茶で健康な体を目指そう!

キハダは、先ほども挙げたように胃腸薬などに使われている植物なので、
一番、期待できるのが、その「整腸作用」です。消化不良や食欲不振の時などに、飲んでいただくのがおすすめです。
ちなみに、二日酔いの漢方などにも使われているので、
お酒を飲み過ぎて、胃がもたれている…そんな方にも、おすすめですよ♪

※妊婦の方や心臓機能に問題のある方は、服用に注意が必要です。

まだまだある!キハダの魅力を深掘り!

ここまで、キハダの薬効としても魅力をご紹介してきましたが、キハダには、まだまだ色々な魅力があります。
例えば、「染料」としての魅力です。キハダは、古くから染料として用いられてきたそうで、絹でも木綿でも媒染剤なしで、綺麗に黄色に染めることができるのだそうです。
また、黄色く染まった紙は防虫作用があるため、古くから、紙を染める染料としても使われており、東大寺正倉院の遺物にも、キハダで染められた紙を用いたものが残されているんだそうです。

また、近年の研究で、キハダの樹皮エキスが、紫外線によって低下した、皮膚のバリア機能を改善させる効果があるということが明らかになり、キハダのエキスを使った化粧品なども販売されています。

薬としても、野草茶としても、染料としても、化粧品エキスとしても使われている「キハダ」。
この記事を通して、皆さんにも、キハダの魅力を感じていただけたら、嬉しいです。